Y Combinatorの投資先

Y Combinatorが投資しているスタートアップの情報をまとめます。自分のメモやアイデアがわり。誤訳・勘違いは許してください。

CowryWise アフリカの若者のための家計簿アプリ

Y Combinatorの投資先を紹介していきます。
 
 
CowryWiseはナイジェリアの会社で、アフリカの若者をターゲットとしたPFM(Personal Financial Management)=個人資産管理サービスを提供しています。簡単に言えば家計簿アプリですね。
 
 
資産状況をスマホで確認できるだけでなく、目標額に向けての自動貯蓄や投資の管理もできます。
 
 
アメリカではMintやCapital,Homepayといったサービスが存在しており、日本でもマネーフォワードが利用者を増やしています。本サービスはそのアフリカ版というわけです。Fintechの波は世界中に及んでいるようです。
 
 
 
ナイジェリアのfintechの導入は遅れており、一部の富裕層と企業のみが資産管理サービスを受けられるというのが以前の状況でした。銀行の利子もとても低く、1ヶ月に4回以上引き出さないと利子はなくなるといった銀行もあります。また、そもそも銀行を利用していない人もかなりの数いるようです。
 
 

Now, with as low as N100, someone can sign on to its platform and begin to save, says CEO and co-Founder, Ahmed Razaq. “It is meant for everybody,” says Razaq. “The idea is that everyone can save and earn a decent interest on it.”

 
そこで立ち上げられたのがこのCowryWiseです。CEOであり共同創業者のAhmed Razaqは「このサービスはみんなのためのものだ」「みんなが貯蓄ができ、満足のいく利子を受け取ることができるようになって欲しい」と語っています。
 
 
集めた預金は信託銀行と協業してリスクフリーの政府国債に投資し
ており、高い利回りを得る仕組みがあります。
 
 
PFM機能は一般的なサービスとほぼ同じですが、Sisiというどこかで聞いたような名前のchatbotがfacebook messengerを通じてサポートするという機能があります。アプリだけでなく、メッセンジャーを通じてSisiに訪ねることで資産状況の確認ができるそうです。
 
 
 
ここからは考察です
 

www.soumu.go.jp

によるとナイジェリアのスマートフォン普及率は右肩上がりに増加しており、2015年に8割を超えています。モバイルシフトに合わせて、fintechの波が押し寄せてくるのはもはや必然ともいえるでしょう。

 

そんな中誕生したのがこのCowrywise。日本のPFMと比べて目を引いたのが信託銀行との提携により、投資利益をCowrywiseが得ていることです。

 

マネーフォワードも急成長している企業ですが収益モデルとしては個人課金・広告収入・金融機関向け情報サービスの3本であり、預金投資によって利益を得ている訳ではありません。

 

根拠はありませんが、金融機関と Fintech企業のパワーバランスの違いがこのような違いを産んだのかと。日本の銀行は強く、ナイジェリアのfintech企業は強い。

 

このような収益モデルだと個人課金を前提としないサービス作りができるのはとても素敵なことだと思います。無課金者に対する機能制限で嫌な気分にさせたり、目障りな広告を無理に表示する必要がないですからね。そもそもfintechサービスのお金を貯めるためにお金を使うことに拒否感を覚える人も少なからずいるのではないでしょうか。

 

 

個人課金がうまくいっている日本国内サービスはcookpadくらいなものというイメージでしたが世界的なトレンドはどうなんでしょう?これからのリサーチの際、頭の片隅に置いておこうと思います。

 

 

終わり。