Y Combinatorの投資先

Y Combinatorが投資しているスタートアップの情報をまとめます。自分のメモやアイデアがわり。誤訳・勘違いは許してください。

Allure SYSTEMS ユニクロのモデルはなぜ外人なのか

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第16回はAllure SYSTEMS

www.alluresystems.com

 

 

ファッション通販サイトに顧客にあったモデルの写真を表示してくれるシステム(SaaS)です。

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image credit: Allure systems
 
この3人の写真はシステムによる合成なんです!
 
わざわざモデルを呼んで服を着せて取るのではなく、体型のバーチャルモデルと服のデータさえあれば自動で様々なモデル写真を制作することができます。
 
 
 
 
概要
 
 
このサービスが生まれた背景にあるのは、ダイバーシティ(多様性)やインクルーシビティへの配慮の高まりです。特にグローバル展開するブランドには大きな問題となります。
 
 
これらへの配慮にファッションブランドや小売店はwebに多額の費用をかけているだけでなく、サーバーに負担をかけて読み込みが遅くなってしまったり、写真の数が限られてしまったりしています。
 
 
さらには、米国ファッションサイト上の68%の写真は小さいサイズを着たスマートなモデルが写っており、顧客が写真を見ても自分が着るイメージがわかないといいます。
 
 
つまり、ファッションサイト上の写真には3つの課題があります。
・多様性への配慮が大変
・コストと手間がかかる
・購買意欲を有効的に高められていない
 
 
こういった課題をAllure Systemは解決するのです。
 
 
 
 
 
どうやっているのか?
 
Allureは男女両方の様々な人種、体型の3Dバーチャルモデルを持っています。
 
 
ファッションブランドはAllureのスタジオで1枚だけ服をマネキンに着せて撮っておきます。
 
 
訪問した、顧客が体型等の条件を設定すれば、優れた画像処理システムがその服を着たモデルの写真を自動で作成するという仕組みです。
 
 
 
 
 
 
マネタイズ
 
SaaSなので導入サイトから月額課金でしょうか。まだ詳細は明らかにされていません。
 
 
展望
 
将来的には3DやARへの展開も視野に入れている様子です。
 
 
 
考察
 
今回はファッションブランド・通販サイト向けSaaSということでここまで見てきました。あんまり今までの紹介記事の中でSaasというかto B向けのサービスってなかったですね。Y Combinatorの傾向なのでしょうか。
 
 
最初調べ始めたときAllureはAR試着ができるサービスなのかとワクワクしましたが、それはまだ難しいようですね。布のしおれかたや皺、たるみかたまで全て計算することになると大変そうです。
 
 
先日ちょうどユニクロいって、「モデルの写真が外人ばっかで体型も違うしよくわからんよね」と話していたとこだったのでまさにこの課題を解決してくれるサービスかと。
 
 
ZOZOTOWNもダンディなヒゲのモデルさんも多くて自分の年に合うのかわからなかったりもします。ZOZOSUITSは服を身体に合わせに行きましたが、これはあくまでも写真を身体に合わせにいったという感じですね。
 
 
サイトを見ている限りこのAllureの強みはこの画像処理システムと丁寧に撮影・計測したモデルの身体データのようです。
 
 
この強みはいつまで続くものなのでしょうか。AmazonやeBAYが本気出したらAIに写真食べさせてすぐ追随されてしまうのか。その過程でうまく買収されてexitを狙っても良いのかもしれませんが。
 
 
 
 
 
ちなみに日本のファッション通販というとZOZOTOWNですが、アメリカだとかなりもうAmazonが強い様子。ヨーロッパではZalandoというドイツ発のサービスがシェアをAmazonと競っているとのことです。
 
 
 
今回はこのくらいで。

Flockjay 目指せ敏腕IT営業マン

卒論おわりました。再びちょっと書こうかなと思います。
 
 
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第15回はFlockjay
無料で学べるtechスクールです。ただ教えるだけではなく、就職先とも結びつけます。
 
 
Flockjayは学生、社会人の求職者を対象としたオンラインアカデミーです。
 
tech業界で”営業としての”キャリアを始めるために様々な知識を12週間で学ぶことができます。
 
 
すでにたくさんあるtechschoolとは違いプログラミングの学習スクールでは無いようです。”No Code”とプログラミングにハードルを感じる人たちにも強くアピールしています。
 
 
現在開講予定の講座では、セールスフォースのような必須ツールの使い方を学ぶほか、ITに関する知識や、現代的な営業のテクニックを学ぶものとされています。講師には元GoogleFacebookの社員がいます。
 
 
 
さらなるアピールポイントは0円であること。オンライン授業を受けるだけならタダです。
 
 
それではどこでお金を取るのでしょうか?
求職者たちの転職が決まってからです。学習中はFlockjayから求職者たちに投資し、転職後それを回収するという仕組みになっています。(50000ドル以上の年収を得た場合、年収1年分の10%)
 
また、多文化共生や様々なバックグラウンドを持つ人に配慮がなされており、人種・性別・社会経済的背景を持った教師たちが講座を受け持っています。
 
まとめると
 
求職者側のメリットは
  • タダで学べる
  • 転職先の斡旋もしてもらえる
  • プログラミングが苦手でも大丈夫
 
 
一方で、雇う側の企業のメリットとしては
  • 採用・教育のコストを削減できる
  • 12週間の集中的なトレーニングを受けた人材が見つかる
  • 多様なバックグラウンドの人材が見つかる
 
といった形になっています。
 
 
 
スタートアップを始めた背景には、アメリカの労働市場の7割を白人男性が占めており、黒人やラテン系が5%以下であることへの課題感があったそうです。
 
2019年冬のY Combinatorクラスです。
 
 
 
 
考察
 
プログラミングスクールがレッドオーシャンになっていく中で、営業に着目したのは面白いかもしれません。
 
さらに企業側のターゲットをITベンチャーに設定したのも、ITベンチャーに起こりそうなコードを書く人はいても売る人がいないといった問題の解決になりちょうどいい感じです。
 
 
軽くググった程度では日本で同様のサービスは見つかりませんでした。チャンスあるかも?
 
 
このサービスのボトルネックは当たり前のことですが人材の質ですよね。実務経験のない3ヶ月のオンライントレーニングでいったいどれほどの人材を育てることができるのか… 疑問です。
特に社員の育成意識は日本と比べるとかなり低いアメリカで、そのまま会社に入ってやっていけるのか….?
いかにエリート講師たちといえどもそこまでの成果が出せるのかは不安ですね

Ajaib オンライン投資アドバイザー

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第14回はAjaib
 
インドネシア初の資産管理サービスです
 
 
 
 
 
概要
 
Ajaibはインドネシア初の資産管理サービスです。 
 
スマートフォン上で、利用者の投資状況を把握することができる上、資産管理に関するアドバイスを得ることができます。
 
サービス名のAjaibはインドネシア語で”不思議な”という意味です。
 
 
 
 
ストーリー
 
資産管理は社会で生きる人みんなに大切です。
 
しかし、誰もが専門家にアドバイスを受けることはできず、それは限られた裕福な人のみです。
 
自分1人でやろうとしたら何が正しいのかもわからず、不安でしょう。
 
もし友達に聞いたとしてもそれは専門家ほどの質の高いアドバイスが得られることはありません。
 
こういった課題を解決するために立ち上げられたのがAjaibです。
 
 
 
2018年夏にY Combinatorから$120,000の出資を受けました。
 
 
 
 
 
細かい機能
 
 
 
 
 
 
 
マネタイズ
 
投資の際の手数料をもらうというものでしょう。証券会社と一緒ですね。
 
 
 
 
 
 
展望
 
まだベータ版であり、一般公開はまだのようですね。waitlistが作成されています。
 
それでも3700億もあるインドネシアの貯蓄管理を一手に担うプラットフォームとなれば、そのマーケットは非常に大きいものとなるでしょう。
 
 
 
 
考察
 
またfintech系ですね。
 
日本でもマネーフォワードとかZaim、最近ではLine家計簿も登場してPFM(Personal Financial Management, 個人資産管理)サービスが増えてきました。
 
 
 
日本ではまだまだ投資管理アプリで有名なのは出てきてないのかな?
 
 
調べるとこのマイトレードというアプリが一番に出てきました。
 
ただAjaibとは違って、PFMのようにわかりやすく表示してくれるだけでアドバイスが得られたりするわけではないようですね。
 
 
 
このAjaibはAnt Financialという中国の資産管理サービスを参考にしているとのことです。アメリカのRobinhoodというサービスとも似ているところはあるそうです。
 
 
 
 
彼らが見つけた課題感には非常に共感します。
 
お金の話は本当にめんどくさいし難しいですよね。
 
マネーフォワードですら手入力するのが面倒で使わなくなってしまいました。全部電子決済していけるといいんですけどね。
 
家計簿ならまだしも、投資の話はさらにさらに難しい。
 
来年収入を得るようになったら是非トライしてみたいんですけどね。
 
なにせ勉強しないといけないことが多いというか何を勉強していいのかもわからないという状況です。
 
こういったサービスがあるとハードルも下がり大変助かりますね。
日本に早く来ないかなと。
 
 
 
 
でも証券会社行ったらお安くというかサービスでアドバイスとかもらえるんじゃないんですかね?
 
大きなお金を動かすリスクのある投資をする際に、AIの支持を受けることをどのくらい人々は信じられるか。
 
その点対面で対応ができる証券会社は強い気がします。
 
対面の信頼性<--------------->オンラインの手軽さ
 
ですね。
 
あれ、スカイプで投資アドバイス受けれるようにしたらいいのかも???
 

Abacus Protocol ブロックチェーンが生み出す新たな経済圏

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第13回は Abacus Protocol
 
 
 
ブロックチェーン周りは本当に疎くて…. 頑張って書いていきます。
 
 

概要

 
HPのトップには、Abacusは、許可型トークンの身元確認(アイデンティティ)・法令尊守(コンプライアンス)のプロトコルだとされています。
 
 
 
 
早速わからない言葉が!「許可型ブロックチェーン」とはなんでしょう?
 
 
従来のビットコインなどが非許可型で、誰もがマイニングして取引を承認できると。
 
それに対して、マイニングをする人を決めているのが許可型というわけですね。
 
参加者を制限している分、情報公開の制限や本人確認が必須となってきます。
 
 
 
 
ここがAbacusの出番です。
 
今までの金融産業では仲介する人が必要で、その人が本人確認などの細々とした作業をしていました。
 
Abacusがあれば、仲介人はもう不要。プロトコルが自動でその働きを担います。コストも下がり、取引にかかる時間も減らすことができます。
 
 
 
 
 
 
大きな目標としてはAbacusによるトークンを通じたエコシステムを作り上げることだそうです。
 
投資家やトレーダーがトークンを市場で取引したり、トークンの形式の金融商品、ローンなどを購入したりします。
 
そしてプロバイダーがAbacusを用いてコンプライアンスのチェックや本人確認を行い、取引が成立する。 といった絵を描いています。
 
 
 
 
 
 

ストーリー

 
今日の金融システムの複雑さ、非合理性に強く問題意識を創立者たちは感じていました。
 
なんとかして早く、安く金融サービスを受けられないか….
 
そこで目をつけたのがブロックチェーンでした。旧来の金融機関は新たにエンジニアを雇って新しいテクノロジーを導入しようとはなかなかしません。
 
そこで自分たちでやってみようと思い立ったのですね。
 
2018年サンフランシスコで設立です。同じ年の夏にY Combinatorから$120,000の出資を受けました。まだメンバーは10人程度です。
 
 
 
 

詳細

 
 
大きく分けて機能は二つ
 
  • ネットワークとしての機能
  • ストレージ層としての機能
 
です。
 
 
ネットワークの機能としては、プロバイダーたちのアイデンティティコンプライアンスを金融システムに結びつけます。
 
このことが、より効率的なサービスの提供やスピーディーなデータ収集に貢献するそうです。
 
 
 
ブロックチェーン上にサービスプロバイダが書き込めるストレージ層としての機能もあります。
 
この層があることで、Abacus Protocol上にある様々なサービスや市場でデータを再活用することができます。
 
なんどもなんども本人確認をする手間が省けるというわけです。
 
 
 
 
 

マネタイズ

 
ちょっとよくわかりませんでした。本人確認用として導入する際のまとめ売りなのか手数料モデルなのかどっちなのでしょう。
 
 
 
 
 

考察

 
 
本当にブロックチェーンや仮想通貨のことはよく知りません。
 
勉強しないと….
 
 
小さなプログラムから経済圏を構築するという視野の広さはすごいですね。
 
 
Abacusの経済圏には一切既存の金融機関が出てこないという大胆さ。
 
 
勉強してから追記しようと思うのでここで終わっときます。
 
 
 
この本読むといいみたいなのあればお願いします。
 
 
 

HeyDoctor スマホの中のお医者さん?

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第12回はHeyDoctor
 
ズバリ、スマホの中のお医者さんです。
 
 
 
 
 

概要

 
HeyDoctorはオンラインで受けることができる医療サービスです。薬の処方や簡単な診療をドクターにしてもらえます。
 
 
2018/11の時点では妊娠検査や尿路感染症、ニキビケア、脱毛防止、禁煙治療といったサービスをオンライン上で提供しています。
 
 
何と申し込んでから5分以内で医師からのチャットでの応答があるとのこと。
 
オンラインで処方してもらったあとは、地図上で近くの薬局を選び処方薬の受け取りに行きます。(郵送も可)
 
その後はいつでもチャット形式でドクターに連絡を取ることができます。
 
 
ビデオ通話などの機能はなく、基本的にはチャットに機能を絞っています。
 
 
 
 

ストーリー

 
サンフランシスコでHeyDoctorを立ち上げたチームには、医師・エンジニア・デザイナー・法律家が集まっています。
 
彼らを繋ぐのは米国のヘルスケアが崩壊しているという危機感。
 
  • 待ち時間
  • 保険
  • アナログな書類仕事
 
全てがひどいものだと彼らは言います。
 
この危機意識から彼らは5分以内に安価に、オンラインで受けることができるサービス”HeyDoctor”を作り上げました。
 
 
2017年に操業され、2018年夏のシードラウンドで12万ドルの資金提供をY Combinatorから受けています。
 
 
 
 

詳細

 
具体的に行うのはプライマリ・ケアです。
 
プライマリ・ケアといっても何のこっちゃという人も多いでしょう。
 
Wikipediaを参照してみると、
 
”直ちに生命の危険がない新規患者を診察し、患者の長期的な健康状態をサポートし、必要な患者は病院に紹介するサービスである”
 
とされています。
 
触診や聴診などの直接会う必要がある診療が不要なものというわけですね。
 
 
 
 
 
また、暗号化技術で患者の個人情報も守られているとのこと。
 
 
 
 
 
 

マネタイズ

 
ほとんどの治療は&20以下です。その何割かが会社の収益となります。
 
 
 
 

展望

 
現在はアメリカの19の州で提供されています。
 
提供エリアだけでなく、行える治療の種類も今後増えていく模様です。
 
 
 
 

考察

 
今回の記事はヘルスケアサービスでした。
 
 
スマホの中のお医者さん? は釣り気味ですね。
 
 
確かに、スマホ上でお医者さんとコンタクトが取れるといっても、メインは投薬や処方箋の発行のようです。
 
 
 
 
 
まず背景から考えてみたいんですが…
 
 
アメリカの医療崩壊は度々話題に上がりますよね。
 
 
日本のような国民健康保険がなく、ようやくオバマがそれに近いもの?を作った”オバマケア”のにも関わらず、トランプがオバマケアの撤廃を掲げて当選してしまったのは調べなくても知っています。
 
 
どのくらいひどいことになっているか調べてみると、
 
「指に包帯を巻いただけで90万円」であったり、
 
「我が子を抱くだけで4000円」だったり、
 
とセンセーショナルな記事が並びます。
 
 
 
まぁメディアってのは過剰に取り上げるものではありますが、7割引くらいしても日本と比べてとんでもないですね。
 
 
簡単なものはオンラインで安価に済ますという当サービスは、日本で考えるよりもさらにアメリカでは社会的に意義があるものだとわかります。
 
 
 
 
ただ当然課題はあるわけです。
 
 
このサービスではチャットでしか患者と医師は繋がっていません。言うなれば流れ作業で処方箋をチャットで送るばかりです。
 
 
プライマリケアとは名ばかりで、誤診のリスクは大いにあるに違いありません。利用者側の問題でもあるんですがね。
 
 
また処方された薬の転売などの問題も生じてくるのかなぁと思います。
 
 
 
 
収益についても課題は残ると思います。他の医院で大もうけをしている中でこのような安いサービスにわざわざ勤めようと思うお医者さんはいるのでしょうか。
 
とても志の高い人に違いありません。
 
ただある意味志が高いゆえに低い人よりも収入が低くなる、「正直者がバカをみる」状況になっているとは言えないでしょうか。
 
早急の医療改革が望まれます。
 
 
 
 
日本の遠隔医療についてもみてましょう。
 
https://kotobank.jp/word/遠隔医療-37969
 
コトバンクを見てみると、
 
遠隔医療は、交通の不便なところにある医療機関から他の病院に情報を転送し、指示を受け治療を行うというもののようです。
 
ちょっとHeyDoctorとは違いますね。
 
近いのはこちら
 
 
愛知県を国家戦略特区として実験をしているとのこと。それでも服薬指導がメインですね。
 
また、初診は対面を義務化しているのも大きな違いです。
 
この実験結果によっては規制緩和もあるとか。
 
 
日本のベンチャー企業には、
 
医師との”健康相談”ができるFirst callがあります。
 
あくまでも”相談”であり医療行為ではないとのこと。それでも日常的な予防・セルフケアの啓蒙や病院受診のアドバイスを提供することができます。
 
 
 
これからの規制緩和が期待ですね。
 
 
 
ちょうど内閣でも会議が行われている様子です。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

Grabb-IT 無料タクシーへの夢

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第11回はGrabb-IT
 
 
 
タクシーの車窓をたちまち広告媒体へと変えてしまうという広告プラットフォームです。
 
 
 
 
 
 
概要
 
 
Grabb-ITはものすごく簡単にいうとプロジェクターで、タクシーの後部座席のガラスを広告媒体に変えることができます。
 
 
文字では分かりにくいですが画像で見れば一発です。ぜひ公式のHPをみてください。
 
 
 
機械を売るだけではなく、広告のプラットフォームとしてサービスを提供しており、ターゲティング広告の出稿管理もしています。
 
 
主にUberなどのライドシェアのドライバーをターゲットにしているようで、運転にプラスの収益が得られるとアピールしています。
 
 
週40時間シェアドライアバーとして活動すれば$300を追加で1ドライバーは稼げそうとのこと。
 
 
 
 
 
きになるのは仕組みですよね
 
 
仕組みも説明してしまえば簡単で、ガラスに車内から透明なシートをはり、そこに内部からプロジェクターで広告画像・動画を投影するといったものです。
 
 
設置も簡単で、どうやらシート貼って機械をコンセントに繋ぐだけのよう。
 
 
 
 
この媒体のメリットをGrabb-ITは
  • いつでも点灯している
  • ほとんどの人が目にする
  • ターゲティングも可能
  • 人々に強く印象を残す
としています。
 
 
 
 
周囲のWifiを探知することで、その場所にいる人々の属性を知りターゲット広告が打てるとか。
 
 
 
 
 
 
ストーリー
 
Y Combninatorの2018年夏のクラスに所属していて、$100,000の資金を獲得したそうです。
 
様々な実証実験に取り組んでいます。
 
 
 
 
 
マネタイズ
 
広告収入の一部を得るというものです。
 
 
 
展望
 
100万台以上走る全米のライドシェアの車に搭載されたら....
 
 
 
 
 
考察
 
近未来的で本当に格好いいです。ぜひHPに上がっている動画もみてください。
 
掲載する企業も先進的なイメージをうまくつけられると思います。
 
 
 
 
市バスでもよくあるラッピングでよくないか??とも最初は思ったのですが、すぐこのサービスの方が優れている理由が出てきました。
 
 
  • 電源を切れば普通の車
    • まずはこのポイントですね。ライドシェアに用いられる車は完全に私物です。仕事ではなくプライペートに用いる車に広告をベタベタ貼ったら当然嫌でしょう。
 
  • 自由にかつ簡単に原稿を変えることができる
    • ラッピングは結構大変です。コストもかかります。それらを省くことができるというのがまず一つ
    • 複数の広告顧客をフレキシブルに入れ替えることができることもポイント
    • 動画の広告も出稿できる
 
  • 先進的なイメージ
    • まるでSF映画のようなかっこよさ
    • 広告掲載を望む企業のブランディングにもポジティブな影響を及ぼせるはず
 
 
パッと思いつくのはこんなところでしょうかね。
 
 
 
 
 
ただ問題はズバリ”安全性”です。
 
 
 
ピカピカチカチカと動画が流れる車が仮にたくさん走っていたら、ドライバーや歩行者は交通に集中することができるのでしょうか?
 
 
注目を浴びながらも注目を浴びすぎないという絶妙な線の広告を作らなければならなくなります。
 
 
人の命は大体のものよりは大切ですから慎重にならなければなりませんね。
 
 
解決策はせいぜい信号待ちのとき(止まっているとき)にしか映らなくするとか?
 
 
そもそも60キロとかで走っているのをみれるのか。
 
 
 
 
 
 
話がちょっと転じますが、日本でも広告タクシーが始まってますよね。
 
 
福岡でノモックというベンチャー企業がやっているとか。
 
 
まぁGrabb-ITと違ってこれは車内広告ですけど。
 
 
記事によると資金調達もうまくいっているようですが、どうなんでしょう。
 
 
広告の知識はあまりないのですが、車内広告の媒体価値とはいかほどのものなのでしょうかね。
 
 
 
 
 
 
調べたら出てきました
 
 
 
 
 
 
1台月額1000円(車内ディスプレイの場合)だと…..
かなり安いですねー
 
 
ちなみにドアラッピングは半年50万だそうです。
 
 
果たして高い日本のタクシー台をまかなえるほどのものなのか….
 
 
ノモックの吉田さんは、ターゲティングを突き詰めることによって単価を上げることを見込んでいるようですね。
 
 
 
またそもそも現状タクシー代+広告も実現可能なのに、タクシー代を諦めるという提案にドライバーは乗るか…..
 
 
規制緩和が来たら一気にチャンスに転じるかもしれませんね!
 
 
 
 
 
Papaのときに続いてまたタクシーの話をしてしまいました。
 
 
 
”移動”はまだまだ規制が強くたくさんのビジネスチャンスが残っていそうで思考が捗りますね。

Fixers "旅券"ではなく"旅"を売る

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第10回は Fixers
 
ズバリ、地元民の提供するパッケージ旅行です
 

概要

 
Fixersはオンラインの旅行販売代理店です。
 
ただ一般的なJTBやHISのような旅行会社と違うのは、”Fixer”が提供する旅行を販売していること。
 
現地に詳しいローカル”Fixer”が、その旅を最高のものにするために考えたプランを売っているのです。
 
世界各地のライブイベントやお祭り、山登りやトレッキングなど様々な体験を満喫できるようFixerがコーディネートしてくれます。
 
 
 

ストーリー

 
8ヶ月で170億ドルを売り上げ、7000のアクティビティが予約されて良い立ち上がりを見せました。
 
2018年夏のデモデイ2に出場。
 
創業者は、目的地より体験を重視するミレニアル世代をターゲットにしているとのこと
 
 
 
 
 

細かい機能

 
仕組みは簡単で、web上から好みのアクティビティ・旅行を選んで予約するだけ。
 
  • Cook eat discover
  • Love trails
  • Lit wild travel 
  • Lauren lee yoga
  • Fit for living
  • Healing collective
  • Soul circus
  • yogascapes
  • 38 north
など様々なブランドがサービス内に立ち上がり、旅を提供しています。外部の独立系ブランドも旅を販売。
 
美しい野山をトレッキングしたり、落ち着いた場所でランニングをしたり、異国のライブイベントで大はしゃぎしたりなどブランドごとに色があります。
 
Fixerは言うなれば旅のクリエイターとなり、ブランドを立ち上げることができるのです。当然写真や文章へのこだわりも強く、見ているだけでワクワクさせてくれるようなものばかりです。
 
 
 

マネタイズ

 
旅行代理店なので販売手数料をとるというもの。
出店料についてはわかりませんでした。
 
 
 
 
 

考察

 
FIxerがコーディネートした旅の販売。webを見ると本当にワクワクしました。僕がミレニアル世代だからなのかもしれません。
 
 
 
日本人のイメージする旅行はどうしても観光中心で、カメラ片手にハードスケジュールで駆け回るというものです。
 
 
 
コト消費が注目を浴びるようになりましたが、まだまだ発展途上。
 
 
 
そんなコト消費を実現したようなのがこのサービスだと思います。
 
 
 
 
 
 
旅券ではなく”旅”をまさしく売っているんですね。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ただ概要を見てすぐに思い当たるのはAirbnbですよね。誰もが知ってる世界最大の民泊プラットフォーム、かつY Combinator最大の出世頭。
 
 
 
Airbnbも最近では体験販売も始めているはずです。それとの差別化はどうなっているのでしょう。
 
 
売り手のセグメントは若干違うような気がします。
 
 
 
(Airbnb)セミプロ<------------>(Fixers)プロフェッショナル
 
 
といった感じでairbnbは副業的にやるもので、Fixersはほぼ専業のような。
 
 
 
使う人からしても、気軽に安価に使えるのがAirbnbでプロが練りこんだ”最高”の旅をできるのがFixersというように分かれていくと収まりが良いと思います。
 
 
ただこの路線だと自然と単価が上がります。founderが主なターゲットとして述べているミレニアルはまだまだ若く金銭的な余裕はあまりないと考えられます。ここの不一致をいかに彼らは埋めていくのかがポイントになるのかなぁと思います。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
関連して考えたのはプラットフォームについての話。
 
 
旅の総合プラットフォームになるのか、それとも例えば”京都旅行”のプラットフォームになるのか。
 
 
総合プラットフォームの大手がいると後追いは必然的に価格帯を変えるか、ジャンルを変えるかとなりますよね。
 
 
メディアでもニュースメディアからより細かくなったスポーツメディアだったり経済メディアだったりと。
 
 
全部まとまってた方が便利のような気もするんですが、専門プラットフォームの方が信用なるような気もするんです。
 
 
 
 
 
 
例えばこのような”旅”販売のプラットフォームを”京都の旅”のプラットフォームとして後追いすることが果たして可能なのか??などを考えていました。
 
 
 
 
でも旅は目的地だいたい決めてからいくものなので、専門プラットフォームに誘導するのは容易かもしれません。
 
 
 
 
そうなるとコンテンツをしっかり提供すればチャンスあるのかも。